介護現場の音楽療法士

疲れている時や落ち込んだ時、ふと流れてきた音楽に気持ちが安らいで癒されたり、緊張がとけてリラックスできたり、皆さんにもそんな経験があると思います。音楽にはリラクゼーションやストレス軽減に効果があることは何となく理解できるのではないでしょうか。そのような音楽の効果を、医療・福祉・介護などの現場で活かす専門家が音楽療法士です。

介護現場の音楽療法士

カテゴリ一覧

  • 音楽療法とは何か? 音楽療法とは何か?

    リラクゼーション、不安解消、精神安定など、音楽の持つ特性を利用してリハビリテーションを行うことを音楽療法と言います。心身の障害の回復や機能の維持改善などのリハビリテーションを目的としてその対象者に合わせたプログラムを用意して音楽を意図的・計画的に使用する知識とスキルを持つ専門家が音楽療法士です。効果としては、痛みの軽減や不安の解消、運動機能の向上、脳の活性化などが期待できます。歴史を遡るとこの考え方は古代ギリシャ時代からあったと言われ、現代の音楽療法の始まりは第二次世界大戦後とされています。

  • 具体的な仕事内容や適性について 具体的な仕事内容や適性について

    音楽療法士の仕事は免許制ではありません。資格がなくても音楽療法士と名乗って活動することは可能です。しかし、音楽の特性を正しく理解した上で対象者の状態に合わせた適切なプログラムを作成・実践してリハビリテーション効果を引き出すのは、簡単にできることではありません。医療・福祉・介護など、現場によって実践内容も変わります。音楽的知識に精通し、演奏技術があることは必須条件ですが、カウンセリングなど心理学の知識や、リハビリテーションの理解が必要です。

  • 音楽療法士として働くには? 音楽療法士として働くには?

    音楽療法士が活躍できる現場は医療・福祉・介護と多岐にわたりますが、いざ音楽療法士としての就職先を探そうとすると日本国内ではなかなか見つけることができません。介護や医療スタッフが業務の傍らで音楽療法を取り入れているケースが多く、音楽療法士という仕事のみで就職するのはまず難しいのが現状です。一方、海外諸国では音楽療法を積極的に取り入れる動きがあります。本格的に音楽療法士として活躍したいのなら海外留学も検討してみる価値があります。

介護・福祉の現場で求められている

  • 仕事内容を職場別に紹介 仕事内容を職場別に紹介

    音楽療法士の仕事内容を職場別に見てみましょう。例えば、特別養護老人ホームやデイサービスなどの高齢者事業所では、コミュニケーション促進や心身の活性化に加え、認知症ケアとしての音楽療法に注目が集まっています。一方、自立訓練事業所などの障害者事業所では、情緒を安定させて自己表現を引き出すような音楽療法が取り入れられています。児童事業所では、心身の発達、コミュニケーション技術の発達効果のある音楽療法が実践されています。医療機関では精神科に限らず、外科や内科でも音楽療法が活用されています。